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おすすめ本紹介

走れ、走って逃げろ

書影「走れ、走って逃げろ」

ウーリー・オルレブ/作 母袋夏生/訳
出版社:岩波書店
スタッフによる本の紹介:
1933~1945年、ナチス・ドイツによってユダヤ人が虐殺され、600万人もの人々が命
を落としました。それが、ホロコーストです。
この作品は第2次世界大戦中の、ホロコーストの物語。
でも戦争や虐殺のお話というよりは、戦争によって家族をバラバラにされた8歳の少年
スルリックがユダヤ人であることを隠して逃げ続けた4年間の冒険譚のように読めます。
スルリックは知らない町や村、森などで隠れながら、一日一日を生き延びていきます。
そのためにポーランド人の名前を使わなければならないのですが、生きていくのに精一
杯で、自分の本当の名前を忘れてしまうほど。スルリックの母さんが突然消えた日や、
逃げたジャガイモ畑で同じく逃げ続けた父さんと偶然再会した日など、ショックや感傷
的な心情はほとんど語られません。
とにかく生き続けなければならなかったからでしょう。
スルリックの父さんが言った言葉「父さんや母さんを忘れても、ユダヤ人だということ
は忘れるな」から、命をかけても守らなければならないものが私たちにはあるのか、と
いうことも考えさせられます。
この作品は映画化もされ「ふたつの名前を持つ少年」というタイトルで日本でも2015年
に公開されました。少年スルリックがどういう運命をたどるのか、一気読み必至です。

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