出版社:飛鳥新社
スタッフによる本の紹介:
韓国の10代の投票による文学賞「第1回ファンタジー文学賞・青少年分野大賞」を受賞した作品。翻訳者は『アーモンド』を訳した矢島暁子氏です。
世の中で見えなくなるほど存在感を失い、もろく壊れやすくなってしまった人の
ことを主人公ジェソンは「ビスケット」と名付けています。ジェソンには聴覚過
敏症等があるため、かすかな音をたよりに「ビスケット」の存在に気付け、その
たび彼らに手を差し伸べますが、自分もその症状のせいで生きづらさを感じ、苦
しんでいます。
ジェソンは子どもの頃、「ビスケット」の存在を誰にも信じてもらえなかったこ
とから、彼らの代わりにいじめた人に復讐すると心に誓います。初めのうちは仕
返しのような子どもっぽい復讐でしたが、危機に瀕している「ビスケット」を助
け出すと決めたとき、過去に「ビスケット」になったことがある大人に「自分だ
けが正しいと思っていると、悪い人になっちゃう」と言われます。そして、そも
そもなぜ彼らが見えるようになったかを考えます。
そのわけに気づいたジェソンと友人が起こす「ビスケット」救出劇、さてどうな
るのでしょう?
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