片岡 しのぶ/訳
出版社:あすなろ書房
スタッフによる本の紹介:
9歳のときに両親を亡くしたハニバルが祖父との暮らしを振り返る物語。お話上手な祖父はときには昔話をおもしろおかしく聞かせ、ときにはとて
も大切なことを平易な言葉で伝えます。
「いいかい、嘘をつこうと思う者は、まず記憶力がよくなくちゃいけない。
嘘はなかなかおもしろいものだよ。嘘そのものに命はない。だから、言っ
た人間からそれをもらうしかないのさ。~」
祖父はこのようにハニバルが嘘をついたことや、わかっているのにやって
しまった悪いこと、ヒナ鳥のいる何の害もない母親鳥を撃ってしまったこ
とさえも、叱らずにやさしく諭し、いつも暖かく包み込んでくれます。で
はその祖父は元々すばらしい人格の持ち主かというと……。
最後まで読むとすべてがかみ合って、あー、そういうわけだったのか、と
ちょっと切ない感動あり。
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